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GPS関連の話題を掲載していきます。
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まず、今、GPS受信機がある位置を(x,y,z)の空間の座標で表し、この座標を求めるものとします。この時、原点(0,0,0)は地球の中心とします。ここまではわかりますよね?ここで挫折しないでくさい。

現時点で未知のパラメータがx,y,z3つあります。これを求めるためには単純に考えて、x,y,zを未知パラメータに持つ、3っつの方程式が必要になります。当然、材料がなければ方程式をつくることなどできません。ここで、GPS衛星の登場です。まずは以下の図1をご覧ください。

図1

図1の青い丸はGPS衛星、赤いにこちゃんマークはGPS受信機を表しています。ここで、GPS衛星の位置とGPS衛星からGPS受信機の距離は分かっているものとします。え!いきなり分かってることにするの?と思われるかもしれませんが、これはまた次回お話しますが、GPS受信機は測位前(自分の位置を計算する前)に事前に知っているのです。

さて、上記条件で、図1に示す。座標(a1,b1,c1)にあるGPS衛星について、方程式を導いてみましょう。

まず、GPS衛星とGPS受信機の距離をd1とします。この時、これを斜辺とする直角三角形をイメージします。
斜辺以外の2辺のうち1辺は|z-c1|で表すことができ、もう一辺はuとします。この時、三平方の定理により

と表せます。この時uは図1よりこれも直角三角形をイメージした時の斜辺とみなした時、
となり、この2式より、

を導くことができます。従って、これで、1個のGPSについての方程式ができましたので、図1において他のGPS衛星についても方程式をつくってみます。

 
というわけで、この3っつの方程式を解けばGPS受信機の位置が求まるわけです。ここで、もう少しブレイクダウンすると、GPS受信機はGPS衛星との距離を求めるために、実際には、GPS衛星から発せられた電波から、電波の発せられた時間と受信した時間差に光速度をかけて求めてます。距離=速さ×時間なのは有名で、電波も光の速さと同等なのも有名です。

さてさて、ここで、考えねばならぬことがあります。距離を求めるには時間が必要なのですが、GPS受信機の内部時計が正確でないといけないのです。これは当たり前のはなしですよね。ですが、正確にも限界があります。従って、実際に距離を求めることを考慮すれば、光速度をν、時間差をt、GPS受信機の内部時計の誤差を?tとすると。距離 = t×v + ?t ×νとなります。

じゃーこの?tをどうすりゃいいんだってことになるのですが、これも、さっきの方程式の未知パラメータのうちの一つに含めてやろうというわけです。もうおわかりですよね?未知パラメータがこれで4っつになったので、GPS衛星は3っつでなく4っつ必要になります。よって、GPS衛星は最低でも4っつないと都合が悪いわけです。では、4っつ目のGPS衛星の座標を(a4,b4,c4)とし、GPS衛星それぞれの時間差をt1,t2,t3,t4とし、GPS受信機の内部時計の誤差を?tとした時、以下の4方程式を解けばいいわけです。


いやはや、なんかこれだけでも大変ですよね、次回は、GPS衛星から送られてくる電波とGPS受信機が測位前にGPSの位置を知っている理由等お話したいと思います。

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小さいころはGPSと聞くとアニメででてくる、犯人を追跡するような機械と信じきっていたが、それは作り話で現実的にそれを実現するにはまだまだ課題が残されていることに気づくには大分あとのこと・・・。とはいえ、これに近いことができるくらい技術が進歩してきたのも事実で、これからGPS技術についていろいろご紹介していきます。

さて、GPSはGlobal Positioning Systemの略で日本語に直すと、全地球測位システムというものです。カーナビなんかでおなじみですが、現在自分がどこにいるかわかるという技術で、端的に言えば地球の周りを回っているGPS衛星からの電波キャッチ、利用し実現してます。無料で利用できるようにしていただいたアメリカ国防総省に感謝です。(注意:すでにお分かりかと思いますが、カーナビ等はいわゆるGPS受信機で、GPS衛星から電波を受信するだけで送信はしません。)

ご存知の方もおられますが、GPS衛星(正式名称はナブスター)は軍事用にアメリカで開発、このシステムの最初のGPS衛星ナブスター1は、1978年2月22日に打上げられました。現在では、30基以上のGPS衛星が存在し、内24基が実稼動しています。また、常に地球上のどこにいても、GPS衛星から電波を受信できるようにGPS衛星は配置されています。GPS衛星の設計寿命は5年、7.5年程度のもので、定期的に新しいGPS衛星を打ち上げ、古いGPS衛星と交換しているようです。

しかしながら、察しの良い方はおわかりと思いますが、アメリカに定期的にGPS衛星を打ち上げる金があるのかといえば、昨今のリーマンショックやらなんやらでないのも事実、実際に新しいGPS衛星の打ち上げも何年も遅れており、近い将来GPSが使えなくなるのではとも言われてます。この辺の話題はまたお話します。

GPSのウンチクはこの程度にして次回から、本格的にGPSの原理についてみていきましょう。

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