GPS関連の話題を掲載していきます。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
前回「航法メッセージによる GPS衛星の位置の求め方 其の1」で楕円に関する知識を学び、GPSの軌道計算するためには、時間の要素と媒介変数による楕円の公式の変換が必要であることを言いました。
さて、早速ですが、まず、楕円の公式を媒介変数表示させるために、まず以下の図を見てください。
図1
まあ、前回に似た図ですが、なにやら怪しくなってきましたね。いろいろポイントはありますが、私は結構ここでつまづいてました。
図1のように、GPS衛星の軌道を表す楕円の長径(2a)に接するように真円を描きます。そして、GPS衛星から垂直に線を上方に伸ばし、真円とクロスする点から原点Oに直線を延ばします。この直線と、x軸が成す角をEとしこの角度を離心近点角と呼びます。こうすると、以下のように、楕円の公式を置き換えることができます。
数式1
ここで、お分かりでしょうが、衛星位置(x,y)、aは長半径、bは短半径とします。これがいわゆる媒介変数表示という奴ですが、ようはどうにかして、位置を求めたいからいろいろ模索して、解が求めやすい形にしたわけです。
しかしながら、折角求めやすい形にしましたが、航法メッセージの軌道パラメータには短半径はなく、長半径しかありません、よって、何かしらこのbを変換してやる必要があります。
図1の地球に着目してください。地球と原点の距離をaeとしてます。ここでeは離心率とよばれ、地球が楕円の中心からどれだけ離れているかの度合いを表しているものです。ひとまず、このeと長半径を掛ければ、地球と原点との距離が求まるような離心率eを設定すると考えてください。この時、短半径bは次式で与えられます。
数式2
これで、bはどうにか回避しました、幸い離心率eは軌道パラメータに含まれているので利用できます。
さて、問題は観測時間における、離心近点角Eが求まらねば、衛星位置(x,y)は求まらないわけですが、まず短的に考えると、ある時間における、離心近点角Eと、衛星の地球を回る公転周期が分かれば、観測時の離心近点角Eがわかるような感じがします。しかしながら、これには大きな落とし穴があります。地球を回るGPS衛星の動きは一定でなく図1の近地点(楕円軌道で、地球にもっとも近い地点)あたりは早く動き、遠地点(楕円軌道で、地球から最も遠い地点)では遅くなるわけです。つまり、単純に計算できません。そこで、媒介変数とはいきませんが、一定の運動表現を用いねばなりません。
この時、図1を見ていただきたいのですが、Mという角度も記載しております。このMを決定ずける真円上の点pは真円における扇形 近地点 O pの面積が軌道楕円における扇形 近地点 地球 GPS衛星 の面積と楕円率(長半径 a と短半径 b の比 b/a)の逆数との積に等しくなるような円上の点にしております。ちょっとややこしい表現ですが、面積比を一定にしていると考えてください。
ここで、ケプラーの第2法則を持ち出します。第2法則は
「惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に描く面積は、一定である」となっております。言い換えれば、
「GPS衛星と地球を結ぶ線分が単位時間に描く面積は、一定である」というわけです。角度は一定でないのですが、面積は一定であるということは、単位時間ごとにみれば、扇形 近地点 地球 GPS衛星の面積は一定の割合で増減していることになります。従って、近地点 O pの面積もまた、一定の割合で面積が増減することになります。ここでポイントは、近地点 O p の面積が一定ということは、真円ですので、角度Mは一定の割合で増減することになります。ここでMのことを、平均近点角と呼びます。
さて、実はこのMとEには一定の法則があります。これを、ケプラーの方程式といい、以下に示します。
数式3
平均近点角Mは観測時での角度になりますので、まずは、軌道パラメータと現在時刻からそれを求めねばなりません。航法メッセージ内の軌道パラメータには、元期(軌道パラメータ更新時)の平均近点角M0が含まれますので、これで、初期の、角度は求まります。あとは図1の点pの平均運動(1日あたりの回転数)がわかれば、元期から観測時までの時間差によりどれだけ基準から回転したかがわかりますので、必然的に観測時の平均近点角Mが求まるわけです。
尚、この平均運動ですが、ケプラーの第3法則を利用し算出します。ケプラーの第3法則は
「惑星の公転周期の2乗は、軌道の長半径の3乗に比例する。」
というものです。いやはやすごいですね、先人に感謝です。また、あの有名なニュートンはこの第3法則と万有引力とに関係があることを導き出しました。
この時、軌道長半径を a、公転周期をT、主星の質量をM 、伴星の質量をm、万有引力定数をGとすれば
数式4
数式4の①が成り立ちます。ただし、今回の場合は、伴星はGPS衛星ですので、質量が地球と対比して非常に小さいので0と見なし、一般的には②の方を利用します。
尚、Mを地球の質量として、GM = 3986005×108 程度で、航法パラメータにはありませんが、固定値としてGPS受信機内部に記憶されています。
これで、GPS衛星の平均運動を求めることができます。
いかがでしたでしょうか?、まだ2次元でのGPS衛星の軌道の話ですが、私的にはかなりしんどいです。この記事書くのに、10時間もかかった・・・。しかも、公式の導き出し方も結構はしょってるので、これわこれで、またの機会にやっていきます。
とりあえず今日はここまで。
さて、早速ですが、まず、楕円の公式を媒介変数表示させるために、まず以下の図を見てください。
図1
まあ、前回に似た図ですが、なにやら怪しくなってきましたね。いろいろポイントはありますが、私は結構ここでつまづいてました。
図1のように、GPS衛星の軌道を表す楕円の長径(2a)に接するように真円を描きます。そして、GPS衛星から垂直に線を上方に伸ばし、真円とクロスする点から原点Oに直線を延ばします。この直線と、x軸が成す角をEとしこの角度を離心近点角と呼びます。こうすると、以下のように、楕円の公式を置き換えることができます。
数式1
ここで、お分かりでしょうが、衛星位置(x,y)、aは長半径、bは短半径とします。これがいわゆる媒介変数表示という奴ですが、ようはどうにかして、位置を求めたいからいろいろ模索して、解が求めやすい形にしたわけです。
しかしながら、折角求めやすい形にしましたが、航法メッセージの軌道パラメータには短半径はなく、長半径しかありません、よって、何かしらこのbを変換してやる必要があります。
図1の地球に着目してください。地球と原点の距離をaeとしてます。ここでeは離心率とよばれ、地球が楕円の中心からどれだけ離れているかの度合いを表しているものです。ひとまず、このeと長半径を掛ければ、地球と原点との距離が求まるような離心率eを設定すると考えてください。この時、短半径bは次式で与えられます。
数式2
これで、bはどうにか回避しました、幸い離心率eは軌道パラメータに含まれているので利用できます。
さて、問題は観測時間における、離心近点角Eが求まらねば、衛星位置(x,y)は求まらないわけですが、まず短的に考えると、ある時間における、離心近点角Eと、衛星の地球を回る公転周期が分かれば、観測時の離心近点角Eがわかるような感じがします。しかしながら、これには大きな落とし穴があります。地球を回るGPS衛星の動きは一定でなく図1の近地点(楕円軌道で、地球にもっとも近い地点)あたりは早く動き、遠地点(楕円軌道で、地球から最も遠い地点)では遅くなるわけです。つまり、単純に計算できません。そこで、媒介変数とはいきませんが、一定の運動表現を用いねばなりません。
この時、図1を見ていただきたいのですが、Mという角度も記載しております。このMを決定ずける真円上の点pは真円における扇形 近地点 O pの面積が軌道楕円における扇形 近地点 地球 GPS衛星 の面積と楕円率(長半径 a と短半径 b の比 b/a)の逆数との積に等しくなるような円上の点にしております。ちょっとややこしい表現ですが、面積比を一定にしていると考えてください。
ここで、ケプラーの第2法則を持ち出します。第2法則は
「惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に描く面積は、一定である」となっております。言い換えれば、
「GPS衛星と地球を結ぶ線分が単位時間に描く面積は、一定である」というわけです。角度は一定でないのですが、面積は一定であるということは、単位時間ごとにみれば、扇形 近地点 地球 GPS衛星の面積は一定の割合で増減していることになります。従って、近地点 O pの面積もまた、一定の割合で面積が増減することになります。ここでポイントは、近地点 O p の面積が一定ということは、真円ですので、角度Mは一定の割合で増減することになります。ここでMのことを、平均近点角と呼びます。
さて、実はこのMとEには一定の法則があります。これを、ケプラーの方程式といい、以下に示します。
数式3
平均近点角Mは観測時での角度になりますので、まずは、軌道パラメータと現在時刻からそれを求めねばなりません。航法メッセージ内の軌道パラメータには、元期(軌道パラメータ更新時)の平均近点角M0が含まれますので、これで、初期の、角度は求まります。あとは図1の点pの平均運動(1日あたりの回転数)がわかれば、元期から観測時までの時間差によりどれだけ基準から回転したかがわかりますので、必然的に観測時の平均近点角Mが求まるわけです。
尚、この平均運動ですが、ケプラーの第3法則を利用し算出します。ケプラーの第3法則は
「惑星の公転周期の2乗は、軌道の長半径の3乗に比例する。」
というものです。いやはやすごいですね、先人に感謝です。また、あの有名なニュートンはこの第3法則と万有引力とに関係があることを導き出しました。
この時、軌道長半径を a、公転周期をT、主星の質量をM 、伴星の質量をm、万有引力定数をGとすれば
数式4
数式4の①が成り立ちます。ただし、今回の場合は、伴星はGPS衛星ですので、質量が地球と対比して非常に小さいので0と見なし、一般的には②の方を利用します。
尚、Mを地球の質量として、GM = 3986005×108 程度で、航法パラメータにはありませんが、固定値としてGPS受信機内部に記憶されています。
これで、GPS衛星の平均運動を求めることができます。
いかがでしたでしょうか?、まだ2次元でのGPS衛星の軌道の話ですが、私的にはかなりしんどいです。この記事書くのに、10時間もかかった・・・。しかも、公式の導き出し方も結構はしょってるので、これわこれで、またの機会にやっていきます。
とりあえず今日はここまで。
PR
この記事にコメントする
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
最新記事
(01/29)
(01/06)
(11/23)
(11/21)
(10/10)
(10/10)
(09/12)
(08/04)
(08/03)
(07/31)
最新トラックバック
プロフィール
HN:
Slit
性別:
非公開
ブログ内検索
最古記事
(05/12)
(05/13)
(05/14)
(05/14)
(05/14)
(05/16)
(05/16)
(05/18)
(05/18)
(05/19)
アクセス解析